ungoogled-chromiumを使ってみる
2021年05月12日
Google Chromeの元になっているChromiumから、Google由来の不要な機能を削って高速でプライバシーに配慮したWebブラウザを作ろうとしているプロジェクトがungoogled-chromiumです。Windows環境で使ってみます。
見た目はChromeとそっくりですが、いろいろ削られています。いくつか普通に使うぶんにもつらいものが削られているので、見ていきましょう。
アップデートチェッカー
自動アップデートはChromium自体には搭載されておらず、Google Chromeの追加機能になっています。もちろんungoogled-chromiumにも実装されていません。
ungoogled-chromiumはchrlauncherでインストールして管理するようにします。
henrypp/chrlauncher: Small and very fast portable launcher and updater for Chromium.
chrlauncherを最初に起動する前に、ungoogled-chromiumを使うように設定を変えておきましょう。初期設定では元になったChromiumそのものを取ってくるようになっています。
週に1回はchrlauncherを起動するようにしておけば、いつでも最新のungoogled-chromiumを使うことができます。
拡張機能のインストール
Chrome Web Storeから直接拡張機能をインストールする機能が削られています。セーフブラウジングも削除されているので、最低限uBlock Originだけでもインストールしなければ安全なWebブラウジングすらできません。
野良拡張のchromium-web-storeをインストールすると、Chrome Web Storeが使えるようになります。Releasesから拡張をダウンロードし、デベロッパーモードをONにしてドラッグアンドドロップします。
ブックマークの同期
Googleの同期は削除されています。Windows環境で他のAppleデバイスと同期するのであれば、iCloudブックマークを使うことができます。
Widevine
手動でインストールする場合は自分でファイルを配置する必要がありますが、今回は自動的にファイルが配置されていました。chrlauncherの機能でしょうか?
動画サイトによってはこれでも見られないことがあるので、動画用に他のブラウザも用意しておいたほうがよさそうです。
Chromium系のブラウザの中なら
Chromium系のブラウザとしては比較的プライバシーに配慮した設計になっており、オープンソースなのでその気になれば中身を見ることができる分安心感があります。Google由来の機能をかなり削っているので動作も心なしか軽快な気がしますが、メモリはやはり食い気味です。Firefoxのほかにもうひとつ用意しておくのによいWebブラウザだと思います。