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GeForce GTX1070は4K/144Hzを吐くことができない

2022年06月06日

7万円台で買えるということで話題になった4K/144Hzのモニターを買いようやく届いたのですが、いつものようにパソコンに繋いでリフレッシュレートを144Hzにするとなんだか色がおかしいのです。赤い文字を表示すると、なんだかJPEGの圧縮をかけたようにボンヤリ…………

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NVIDIAコントロールパネルで解像度の設定を見ると、カラーフォーマットがYCbCr422に、ついでにダイナミックレンジもリミテッドになっていました。しかしRGBにしようにも選択肢がない……。

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DisplayPortの規格を見ても、GeForce GTX1070はDisplayPort1.4に対応しているという表記がNVIDIAのサイトにもあり、ディスプレイの表示上でもDP1.4での伝送になっている、ということにはなっていました。

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しかしDisplayPort 1.4は2016年に発表された規格で、Pascal世代のGeForceは同じく2016年に発売されたものです。もしかしてPascal世代のGeForceはDisplayPort 1.4への対応は先行対応のようなもので、何か足りていないのでは……と思って少し調べたところ、やはりというかPascal世代のGeForceはこの手のディスプレイをきちんと駆動するためのDSCという機能に対応していないようでした。

DSC (Display Stream Compression) support is a confusing mess. : nvidia

この手の高解像度高リフレッシュレートのディスプレイでは、DSC(Display Stream Compression、ディスプレイストリーム圧縮)といって人間の目では違いが認識できない程度の圧縮をかけて伝送される仕組みになっています。DisplayPort 1.4の規格にはこのDSCへの対応も盛り込まれているのですが、DSCに非対応のGPUでもDispalyPort 1.4対応を名乗ることはできるようで、そこで混乱が生まれているようでした。

2016年当時高リフレッシュレートのディスプレイ、といえばFHD/120Hzというものが主流、144Hz駆動の製品も出はじめていたぐらいの時期だったかと思います。これぐらいならDSCなしでも十分だったので、実装する必要がなかったのです。ディスプレイの進化が6年落ちのGPUを追い越してしまったのです……。

リフレッシュレートを60Hzに落とせばRGBフルカラーでの表示ができるようになるのですが、なるべく高リフレッシュレートには保ちたいのですよね。初期で出ている選択肢だと100Hz、120Hzというものもあるのですが、100Hzを選んでもカラーフォーマットはYCbCr422になってしまいます。

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結局カスタム解像度でリフレッシュレート90Hzを作ったところこれが正常に動作し、RGB/フルレンジ/10bitカラーを設定できました。このディスプレイの実力を最大限に発揮するために新しいグラボが欲しくなりましたが、Ada Lovelace世代のミドルハイクラス(RTX4060Ti?)を待とうかと思います。