Mi 11 Lite 5Gを買った
2021年08月07日
XiaomiのミドルレンジスマートフォンMi 11 Lite 5Gを購入しました。IIJmioのキャンペーンを利用して2万円で入手しました。1週間ほど使ったので軽くレポートを。
見た目
最近のスマホはアルミとガラスの塊を持っているような感覚になることが多いのですが、Mi 11 Liteはガラスの板を持っているような感じです。昔のXperiaのようと言うか。きっと薄くて軽く、操作面がフラットだからでしょう。
ベゼルはiPhone 11よりは細いですが、最近のAndroidのフラッグシップと比べると……どうでしょうか?いわゆるエッジディスプレイを採用していないので太く見える所はあるかもしれません。
性能
現状のスマホで動かすもので一番性能を要求するのはゲームなので、ゲームを中心にお話します。
ベンチマーク上ではSnapdragon 855の端末と遜色ありません。GPUベンチマークでは855より高性能ということになっています。
それでもスマホで少しでもゲームをする人はMi 11 Liteはやめておいたほうがよいでしょう。理由はいくつかあるのですが
- ゲーム側がSnapdragon 780GやMi 11 Liteに最適化されていない
- Snapdragon 780Gは事実上Xiaomi独占供給であり、特に国産タイトルの最適化は望めない
- MIUI側の処理がまずいという説もあるので、今後MIUI13などがリリースされればある程度改善されるかも?
- 薄いため放熱のための容積が確保できておらず、発熱がひどい
- 定価からさらに1万円出せばゲームにかなり強いiPhone SEが買える、3大キャリアのキャンペーンを使うと2万円前後で入手できる
という辺り。ワイルドリフトではラグがひどくて試合にならず、ミリシタはタイミング調整は±0でバッチリなのですがノーツの挙動はかなり怪しいといった具合です。
いくつか試した中ではPUBG Mobileは快適に動作していました。画質設定をスムーズに落とせば60fpsで動作します。
5G
北陸でも特に石川県ではかなりエリアが広くなってきています。LINEMOのSIMを刺して白山市で取ったスピードテストなのですが、これだけの通信速度がモバイル通信で出ているのが驚き。
600MBものデータ量を食っていったので、LINEMOのミニプランを使っている人は5G在圏中にスピードテストを回してはいけません。またIIJmioでも19時頃に福井市内のドコモ5Gエリアで計測したところ下り174Mbpsを記録したので、混雑時間帯を避ければそれなりに高速通信は体感できそうです。
アンテナピクトの挙動はけっこう不思議で、IIJmioのSIMで4Gしか吹いていないエリアで5G表記になって4Gと行ったり来たりしたり、LINEMOのSIMだとソフトバンクの5Gエリアにいるはずなのに4G止まりだったりすることも多々あります。この辺りはまだ発展途上ということなのでしょう。
カスタムROM事情
Xiaomiのスマホは標準のROMであるMIUIが使い物にならないことが知られています。実際1週間がっつり使ってみて結構ひどいのでカスタムROMも試してみました。
発売されてから日が浅く、世界的にはよりコストパフォーマンスの良いRedmi K40/Poco F3のほうが人気があるため、カーネルソース自体はすでに公開されているものの現状いわゆるカスタムROMはひとつもビルドされていません。代わりにどの端末でも動かせるGSIというものがあり、そちらを動かすことができます。
すでにAndroPlus氏がMi 11 Liteを入手しており、この機種に最適化したGSIをビルドしています。ひとまずこれを動かしてみることにしました。
ざっくりとした手順としてはfastbootに入る→ fastboot reboot fastboot でfastbootdに入る→fastboot flash system gsi.img でGSIを焼く→ fastboot -w でユーザーデータを消去
という感じになります。さらにFlokoGSIにはGMSが入っていないのですが、OpenGAppsを焼くにはカスタムリカバリが必要で、Mi 11 Lite用のTWRPはなんだかいまいちなのでMagiskモジュールとして導入できるMagiskGAppsを使うことになります。するとMagiskの導入が必要になるので、そちらも用意しなければいけません。
Magiskは現在はカスタムリカバリを使わない導入方法が推奨されており、TWRPがなくても焼けます。まず公式リポジトリからMagisk Managerをふつうにインストールしましょう。
MIUIのFastboot ROMをダウンロードしてきます。Mi 11 Lite用はここから。boot.imgをアーカイブから取り出して、スマホの内部ストレージにコピーします。
Magisk Managerを使ってboot.imgにパッチを当て、パッチを当てたboot.imgをfastboot flash boot boot_patched.img
というような形で焼けばMagiskの導入も完了です。MagiskGAppsをインストールすればPlayストアも使えます。
最近の国内キャリアでも5G契約だと必須になりつつあるVoLTEまわりが妙に不安定だったり(VoLTEの有効化はAndroPlusさんの記事でご確認ください)、再起動が2回に1回ぐらい失敗したり、元々ヘンテコだった5Gとアンテナピクトにまつわる挙動がさらに変になったり、色々ありますが一応きちんと動作します。
…………カスタムがしたいならこれを買うよりもRedmi K40を輸入したほうが楽しいと思います。
総評
MVNO各所のキャンペーンを使って2万円で入手するならよいスマートフォンです。90Hzのけっこう綺麗なディスプレイとSnapdragon 780Gの性能のおかげで普段使いはかなり快適です。
ただしゲームの動作は期待できないのと、Xiaomiということでカスタムをすることを検討しているなら他をあたったほうがよさそうです。私も定価だったら買わなかったと思います。