STREAM@Sと2ヶ月
2023年03月08日
STREAM@Sの展開をはじめてまる2ヶ月が経ちました。
サブスクで聴けるアイマスの音楽を見つけてシェアできるWebサービス - STREAM@S | Lon Sagisawa
STREAM@Sを公開して2週間 - 機能追加と反響 | Lon Sagisawa
行った改修
Twitterシェアボタン→シェアボタン
イーロン・マスクによるTwitter社買収以降Twitterでは混乱が続いており、ユーザーが他プラットフォーム(Instagram, TikTok, Discord, Misskey, Mastodon等)へ移る流れが広がっています。
前回の記事ではシェアボタンの他プラットフォームへの対応についてはだいぶふんわりした態度をとっていましたが、現状日本国内のWebトラフィックのうち多くをモバイルが占めていること、アイドルマスターシリーズもモバイルを軸としたIPであることを踏まえ、OS標準のシェアシートを出す挙動に変更しました。デスクトップのFirefoxがシェアシートに対応していないためリグレっていますが、その対応は未定です(MisskeyやMastodonは分散型プラットフォームであり、人によって使っているサーバーが異なるため、固定のシェアボタンを置くことができなかったりします)。
フロントへのRenovate導入
フロントエンドが依存しているライブラリ等のアップデートを容易にするため、Renovateを導入しました。何か更新があるとプルリクエストが来るので、それをマージするとパッケージが更新されます。
難点としてはプルリクエストがあるたびにVercelがプレビュービルドを回すので、小さな更新でも大量に積み上がったりするとVercelの制限に当たるおそれがあるという辺りです。STREAM@Sはきわめて小規模なアプリですが、ある程度規模のあるアプリだと問題になってきそう。
APIレスポンス構造の見直し
コントリビューターからの提案をもとに、アルバムデータの構造を改善しました。将来的に主要プラットフォームと呼べる規模の配信プラットフォームが出現した場合に備えてプラットフォーム別の楽曲IDをplatform
オブジェクトにまとめ、楽曲名を入れられるように。ブランド名はseries
からbrand
とし、フロントエンドでの表現と揃えました。series
には各CDが属するシリーズ(LIVE THE@TER PERFORMANCE, BRILLI@NT WINGといったものです)の表記が代わりに入ります。
アルバムリストの自動生成
何を考えていたのか、というよりは、STREAM@Sはアイマス楽曲のサブスク開放に伴いとにかく早く、まず動くものを、ということで作りはじめたものです。その結果アルバム一覧はハードコードされており、ミリオンライブ全楽曲掲載を達成した時には地獄絵図が生まれていました。
これをAPIからアルバムの一覧を取得させて、自動で生成する構造にしました。今AstroとContentfulの組み合わせで組んでいるブログとやっていることは同じで、アルバムの一覧の取得まわりも自分で書くぐらいのものです。
CDが属しているシリーズをAPIレスポンスに加えたのはこのための布石でした。
プライバシーポリシーの制定
時事ネタにはなりますが、Twitterでバズった個人開発のWebサービスのプライバシーポリシーがどこからどう見てもコピペという代物で、しかもそれが広範にパーソナルデータを取得することを前提としたものであったため問題になったことがあります。当該のサービスはパーソナルデータを取りようがない作りであったにもかかわらず、です。
STREAM@S自体はブラウザ内部で処理される検索窓以外に入力欄すらないWebサービスですが、海外の巨大テック企業が供給するウィジェットを埋め込むことで成り立っています。それによって利用者にもたらされるリスクをきちんと文章にすることとしました。
楽曲名での検索
検索機能の実用性は限定的でしたが、「気になる楽曲の曲名は覚えているが、どのCDに入っているかわからない」という場面では使えるようになると思っています。フレーズだけ覚えてるというようなケースはShazamのようなサービスにまかせたほうがよさそうです。
デザイン面の手直し
ヘッダーを小さくし、一部のリンクをフッターに移しました。これでスマートフォンの画面でもプレイヤーが真ん中に出現するようになっています。
今後
アイドルマスターシリーズ楽曲のサブスクリプション制ストリーミングサービスへの開放には、依然として懐疑的な意見もみられますが、MoIW 2023を通して「サブスクはP/非Pに限らずアイドルマスターの世界を広げる一助となる」という信念をさらに強め、STREAM@Sの改善を進めてまいります。
とはいえ当初に想定していた機能はひととおり実装を終え、あとは楽曲の追加だけが残っている状態です。MoIW 2023も終演から1ヶ月が経とうとしており、界隈のブランド横断コンテンツへの熱も冷めつつあります。そろそろ何か新しいものを作ることを考えるほうがよいかもしれません。